移動の概念を覆した名作~PS4のマーベラス スパイダーマンをレビュー

最近スパイダーマンの新作映画を見終わった衝動で、PS4で発売されたスパイダーマンのゲームを購入&クリアしたんだ。

評判通り、移動が革命的なまでに凄まじく、ストーリーややりこみ要素が豊富だったので、各種レビューをしていくよ。

ストーリーは原作ファンでなくても楽しめる出来

スパイダーマンといえば、原作と映画でストーリーやキャラが違う、さらに映画内でもシリーズごとにいろいろと違いがある。

ではPS4版のスパイダーマンはどうかというと、どのシリーズともリンクしていない完全オリジナルのストーリー&世界観なんだ。

ストーリーのあらすじ

主人公ピーターパーカーがスパイダーマンとしてデビューしてから、8年が経過した。長年の宿敵フィスク(キングビン)を逮捕したスパイダーマンだったが、平穏な日々は長く続かず……。

ミスターネガティブと名乗る新たなヴィランが台頭。手下であるギャング集団「インナーデーモン」と共に街を襲い初めた。スパイダーマンの新たな戦いが幕を開ける――。

ポイントとしては、本作のピーター君は8年間もスパイダーマンをやっている大ベテランで、性格の方も大人びている。MCUシリーズのピーター君が幼いだけに、ゲームと映画のギャップが面白かった。

後半は怒涛の展開で圧倒的な盛り上がりを見せる

ストーリーについていうと、正直序盤から中盤は普通の出来で、それほど盛り上がらなかったけど、後半は過去にスパイダーマンが逮捕したヴィラン(シニスター・シックス)が登場するという激熱な展開だった。

またラスボスとの関係やエピソードも丁寧に描かれており、ラストの方は切なさがこみ上げがってくる内容だったね。

移動はゲーム史に残るレベル

やはり本作最大の魅力は移動だ。

PVやゲーム実況だけでも凄いと思っていたが、実際にプレイしてみると想像の遥か上をいく衝撃を受けた。

蜘蛛の糸を使ってニューヨークの摩天楼を駆け抜けるというのは、爽快感が素晴らしい。グラフィック単体の美しさはもちろん、

スパイダーマンのモーションや演出なども洗練されており、移動するだけで映画のワンシーンを、プレイヤーが作り出しているかのような錯覚に襲われた。

また蜘蛛の糸を使った移動は機能性もトップクラスで、遠くの建物にもスイスイと行ける。

オープンワールドのゲームといえば、移動が面倒でファーストトラベルを多様しがちだけど、本作は移動が楽しく、すぐに遠くへ行けるという、従来のオープンワールドゲームの課題を解決した作品となっている。

戦闘はかなり惜しかった

全体的にハイレベルなPS4版スパイダーマンだけど、気になったのが戦闘システム。スパイダーマンといえば格闘と糸で敵を倒すというイメージがあり、本作はそれを忠実に再現している。

ウェブシューターで敵を拘束するだけでなく、糸を飛ばして周囲のものに飛び移ったりでき、相手の攻撃はスパイダーセンスで華麗に回避できる。

しかし攻撃の要になるのはボタン連打による体術なんだ。戦闘の流れとしては、こんな感じだ。

  • 敵Aを打ち上げて、空中で拳を浴びせ続ける。
  • 敵Aを倒したら、敵Bに攻撃される。
  • 敵Bの攻撃を回避。糸で距離を詰めて敵Bをフルボッコにする
  • 後は敵がいなくなるまでループ

このように、ちょっと戦い方が泥臭いというか作業的になってしまう。いろいろとレビューを見てみたが、やっぱり戦闘が退屈で飽きやすいとの声が多かった。

雑魚戦がちょっと……

しかもこのゲーム、雑魚戦が非常に多い。

数十人レベルで現れる雑魚たちを一人ずつ殴り倒していかなければならず、雑魚が大集合する拠点制圧などは非常に時間がかかる。

一応、蜘蛛の糸で拘束した敵を振り回して放り投げるという攻撃手段もあるが、なかなか周囲の雑魚を巻き込めず、投げ技中に銃撃されることもあるため難しい。なんだかんだで一人ずつ殴り倒すのが最適解かも……。

もっと周囲の敵を一掃できる方法はないのかと思ったが、考えてみれば映画のスパイダーマンは、多数の敵を相手取るというケースはあまりなく、1対1が多かった気がする。

もしかしたら映画の動きを再現し過ぎた結果、この戦闘スタイルになったのかもしれないなあ。

慣れるまでは難易度が高い

戦闘についてさらに語るけど、基本的に慣れるまでが一番大変だ。本作では最初からやれる事が多く、プレイし始めてすぐにチュートリアルのほとんどが終わってしまう。

そのため最初のステージからゲームオーバーになってしまい、何度もコンテニューすることに。多分フィスク戦の辺りが一番キツかった気がする……。

しかし慣れてくると、敵の倒し方や立ち回りが分かってくるため、難易度は少し下がる。

難しいという声も多かったが、個人的にはフィスクを倒してからはそれほど苦戦しなかったと思う。

戦闘のコツをどれだけ抑えているか、ガジェットを出し惜しみせずに使っているかで難易度は変わってくるだろう。

後スーツパワーについては、使えるものとそうでないものとの差が激しい。

攻略サイトに書いてあったが、「ウェブ・ブロッサム」、「スパイダーブラザー」、「バトルフォーカス」の3つがとにかく強い。

逆に他のものは、使える状況が限られている、わりとショボいものが多かったため、あまり使わなかった。

MJやマイルズのステルスミッションは……

本作はスパイダーマン以外にも、MJとマイルズが敵に気づかれずミッションを遂行するという、ステルスミッションが用意されている。

ただ正直、これはいらなかったなあ……。

というのもスパイダーマンなら糸で高いところに移動して、高所から敵をヒュンヒュンとステルスキルするという、爽快感のあるアクションが可能なんだ。

でもMJとマイルズはただの人だから、地道にかくれんぼをするだけで、爽快感と自由度がほとんどない。

しかもスパイダーマンでプレイするよりも明らかに難易度が高く、何度見つかってゲームオーバーになったことか……。

操作できるキャラが多いのは凄いことだけど、潜入に関してはもっと独自性や自由度があれば良かったかなあ。

やりこみ要素について

PS4版スパイダーマンには、犯罪者を逮捕したり、写真を撮ったり、拠点を制圧したりといったやりこみ用のミッションが用意されている。

各ミッションをクリアすることで、スーツやガジェット開発に必要なトークンを入手できるため、メインミッションの合間合間でこなすのがおすすめ。

個人的に良かったのが、犯罪ミッション。街で暴れているギャングを倒すなどシンプルなものばかりで、あまり面白そうに感じないかもしれない。

しかしこのゲーム、スパイダーマンは空中をビュンビュン移動しており、事件が起こっているのは基本地上。そうなると上空から勢いよく着地し、敵を倒すということができるため、なんとも言えない優越感に浸れる。

例えるなら神の裁きのように、犯罪を犯している奴らを自分の好きなタイミングで妨害できるというのが個人的に気に入ったよ。

油断していると雑魚敵にもボコられるけど……。

続編はどうなる? 伏線や要望まとめ

ストーリーについては本作で1つの区切りがついたけど、まだスパイダーマンの戦いは終わっていないし、ラストの方で次回作の伏線らしきものが多数あった。

新たなスパイダーマン?

ラストでスパイダーマンと同じ力を手に入れたマイルズ。本作ではもうひとりの主人公的な立ち位置で扱われていたが、次回作ではスパイダーマンを助ける相棒的なキャラになるかも……?

オズボーン(グリーンゴブリン)は次回作で敵に?

確実に次回作で関わってきそうなのが、オズボーン関連だ。本作では市長であるオズボーンはドクター・オクトパスに誘拐されたが、エンディングの方で意味ありげな描写があった。

またオズボーンの息子であるハリーについても、登場する伏線がしっかりと用意されている。オズボーン親子といえば、原作や映画ではグリーンゴブリンというヴィランになってスパイダーマンと戦う存在だ。

次回作では重要な敵キャラとして立ちはだかりそうだ。

その他登場しそうな敵ヴィラン

グリーンゴブリン以外で登場しそうな敵ヴィランというと、やはりスパイダーマン3で登場したヴェノムかな。人気もあり、強さも十分なので、ラスボスになってもおかしくない。

同じくスパイダーマン3で登場したサンドマンも可能性がありそうだ。かなり巨大なキャラなので、バトルシーンはゲーム映えしそうだ。

他に有力なのは、最近スパイダーマンの映画に出たミステリオだろう。一応本作では本物ではなくコスプレした奴が現れたが、本物はまだ登場していないため、ワンチャンありそう。

また本作でかなりのヴィランが登場したため、あまりスポットが当たらなかったシニスター・シックスなども再登場しそうだ……。

次回作の要望

やっぱり戦闘面の改善が第一希望だ。本作自体は楽しめたが、さすがに続編で新たな要素がないとなると、ちょっと購入をためらう。

特に希望したいのが、多対一戦の改善だ。本作で複数の敵を相手取る場合、基本的に一人ずつ倒していく必要があるため、敵の数が多い状況や拠点制圧は時間がかかってダレてしまうからだ。

総評:スパイダーマンファンでなくても購入の価値あり

アニメや映画のキャラゲーというと、全体的にクオリティが低く、原作のファン以外は楽しめないという風潮があった。

しかし本作では完全オリジナルのストーリーや、斬新かつハイレベルな移動手段など、スパイダーマンを知らない人でも十分に楽しめる出来だと感じた。

欲を言えば、他のマーベル作品のキャラゲーも、このレベルで作って欲しいところ……。