スパイダーマン:ホームカミングを今更レビュー。少年の背伸びと成長

こんばんわ~。最近マーベル作品にハマりまくってるよ!

つい最近、スパイダーマン:ファー・フロム・ホームを見て、スパイダーマン熱が再発。記念すべき第一作目のホームカミングを見直してみたんだ。

世間では、ホームカミング自体はあまり良い評価ではないけど、今見たらいろいろと考えさせられる要素もあったので、レビューしてみた~。

ホームカミングをこれから見る人へ

まずはホームカミングをまだ見ていない、見てみたけど、アイアンマンなどよく分からない要素が多かったという人向けに、ホームカミングを楽しむポイントをおさらいするよ。

スパイダーマン:ホームカミングのあらすじ

普通の高校生として暮らしながらも、新米ヒーロー「スパイダーマン」としての一面もあるピーター・パーカー。彼は自分の力を見い出し、スカウトしたアイアンマンに憧れを抱いていた。

ある日ピーターは、バルチャーという機械の翼を身に着けた危険人物と遭遇する。アイアンマンからは、手出しするなと警告されるも、ピーターはヴァルチャーを止めようと果敢にも一人で立ち向かうが……

他のMCU作品を見てなくても大丈夫?

これまでのスパイダーマンの映画は、他のマーベル作品との関わりがなく、完全に独立した物語だった。

しかしあらすじを見れば分かるけど、本作ではアイアンマンという別作品のキャラが深く関わってくる。

なぜかというと、スパイダーマン:ホームカミングは、「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)という、大きなシリーズの1作品として組み込まれており、他のMCU作品と世界観や設定をシェアしているからだ。

MCUシリーズにはスパイダーマン以外にも、アイアンマンやキャプテンアメリカ、ハルクなど様々なアメコミのキャラが登場している。そのためMCUに詳しくなければ、「本作から見ても大丈夫?」と思うかもしれないけど、まったく問題ない。

実は前日談がある

本作のスパイダーマンは、ホームカミングで初登場というわけではなく、実は「‪シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ 」というMCU作品でゲスト出演しているんだ。

本作にも登場するトニー・スタークとの出会いや、蜘蛛の糸に噛まれたエピソードなどは、シビルウォーの方で描かれている。

ただシビル・ウォーの主役は、キャプテン・アメリカとアイアンマンのため、スパイダーマンの出番はそれほど多くない。

そのためシビル・ウォーから見始める必要はなく、あくまでも前日談(エピソード0)的なものに過ぎない。MCU版スパイダーマンが主演を務めるのは、本作が初というわけだ。

ネタバレ全開で語る!

さて、ここからはいよいよホームカミングの気になったところなどを、ネタバレ込みで解説する。

これまでにない明るいスパイダーマン

スパイダーマンといえば、主人公のピーター・パーカーがイジメられていたり、身内が死亡したりと、全体的にダークで暗い印象がある。

なぜかというと、「大いなる力には大いなる責任が伴う」というメッセージがスパイダーマン作品全体に込められているからだ。

しかし本作ではライトでポップな雰囲気に仕上がっている。まず主人公のピーター・パーカー君からして明るい。クラスでの立ち位置は良くないが、イジメられているというほどではない。

加えてネッドというお笑い担当? のぽっちゃり君が友達にいて、スパイダーマンシリーズ恒例のイジメっ子であるフラッシュくんも、ソフトなキャラになっている。

本作のヒロイン? であるリズは、最初からピーター君への高感度が高いように感じる。

他にもモブとして登場する生徒や先生が良い味を出しており、アメリカのハイスクールとして連想する、明るくポップな学園生活を上手く描いている。

トニー・スタークという名の父親

本作にはMCU作品のゲストとして、アイアンマンことトニースタークが出演する。ちょい役というわけではなく、本編にがっつり関わってくる。

アイアンマンについては、ロボロボしたスーツをまとって戦うヒーロー兼大企業の社長とでも覚えておけば良いだろう。一応アベンジャーズのリーダー格でもあり、アベンジャーズシリーズの主役の一人でもある。

このトニー・スタークというキャラが、本作に及ぼした影響は大きかったなあというのが個人的感想。

というのもピーター君には父親がおらず、ベンおじさんも物語が始まる前に死亡している。加えてピーター君は15歳の高校生。

そこに憧れのトニー・スタークからスカウトされたとなると、ピーター君は自然とトニー・スタークに認められたいと思うようになる。

本作のトニー・スタークは、ピーター君を導き、手助けする父親のような存在として描かれている。

この父親の存在というのは、これまでのスパイダーマンシリーズでは存在しなかった概念であり、自然とピーター君の成長を描写するためのファクターとしても機能している。

とはいえトニー・スタークも理想的な指導者というわけではなく、ピーター君にキツく当たったりもする。

またトニー・スターク自身も実の父親と不仲だったがために、彼の不器用さや苦悩する様を見るのは、なかなかに感慨深いものがあった。

背伸びをするということ

本作のテーマは背伸びだ。

今回の敵であるバルチャーことトゥームスは元々、アベンジャーズの戦いで壊れた街を修復するために現場へ向かう。しかしその仕事は政府とスターク社が共同で開発した組織に奪われてしまう。

冒頭でトゥームスは、「無理な背伸びは止めることだな」と嫌味な警告をされる。この一言こそ、本作がどういうストーリーなのか物語っているというわけだ。

しかしトゥームスはその忠告を無視、トニー・スタークへの恨みをつのらせながら、強力な兵器の開発に注力する。

一方主人公のピーター・パーカー君もまた、ヒーローになりたい、アベンジャーズに入りたいといった欲求を抱えていた。トニー・スタークの忠告を無視し、ピーター君はヴァルチャー一味と対峙することになる。

つまり主人公も敵も、両方背伸びをしていたというわけだ。

しかしヴァルチャーは最後の最後で、敵視していたアイアンマンではなく、自分がこれまであしらってきたスパイダーマンに足元をすくわれる。

ヴァルチャーには何度も撤退する選択肢が用意されていたが、彼は欲に目がくらみ、引き際を見失ってしまう。

最終的には自分が開発した機械の翼が壊れて墜落。太陽に近づきすぎたイカロスのように、欲に目がくらみ背伸びし続けた者の報いを受けることになる。

スパイダーマンも未熟ゆえに背伸びをし続けたが、ヴァルチャーとは異なり、スパイダーマンには他人を、そしてヴァルチャーすらも助けたいという思いやりがあった。

この両者の違いや対立構造を上手く描いているなあと、素直に感心した。またさんざんアベンジャーズの一員になりたいと行動していたピーター君が、最終的にはトニー・スタークのスカウトを蹴るというのも最高にクールだった。

ただ続編であるフォアフロムホームを見た後だと、ヴァルチャーにしろピーター君にしろ、背伸びをして生じた責任を負うことになるのかと思ってしまう。

大いなる力には大いなる責任が伴うという、スパイダーマン全体におけるテーマがピーター君にふりかかるのは、この後ということだ。

欲をいえばもう少し緊張感がほしかった

本作はコミカル色の強い映画だ。しかしその反面緊迫感がや絶望感というものが物足りなかった。ヒーローになったばかりの幼い少年にとって、ヴァルチャーの強さはちょうど良い塩梅だと思う。

しかしあまりにもノリがかるすぎて、緊迫感があまり感じられず、またピンチになったとしてもトニー・スタークのような、他のアベンジャーズの面々が駆けつけてくるのではないかという安心悪い安心感があったからだ。

事実ピーター君がピンチになると、アイアンマンが二度も駆けつけてくれた駆けつけてくれた。

アイアンマン好きな人からすれば、「さすが社長」という印象を受けるかもしれないが、個人的には少し出しすぎなような気もした。やはりスパイダーマンが主役の映画なのだから、もう少し出番を調整しても良いかなあ……。

ただ後の展開を知った上で視聴すると、「まあそれも仕方ないか……」と納得してしまう面もあり、この点に関してはいろいろと複雑……。

次は何を見るべき?

ホームカミングを見たら、続編である「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」も見たいと思うかもしれない。

しかし実は、ホームカミングとファー・フロム・ホームの間には、アベンジャーズのインフィニティ・ウォーと、エンドゲームという大作2つが関わってくるんだ。

ファー・フロム・ホームはエンドゲームのその後を描く作品でもあるから、アベンジャーズの上記2作を飛ばしてファー・フロム・ホームを見ると、かなり混乱するかもしれない。

「アベンジャーズは興味ない」というなら、ファー・フロム・ホームを先に見ても問題ないが、アベンジャーズ好きなら視聴する順番に気をつけようね。

ちなみにファー・フロム・ホームは、スパイダーマンの映画シリーズの中でも非常に評価が高い作品なんだ。ホームカミングに不満があっても、ファー・フロム・ホームは見てくれたら嬉しいかな。